「うちにはお金がないから、空き巣なんて来ないだろう」「空き巣が狙うのはお金持ちの家」そのように考えてはいないでしょうか。
実は、その考え方自体がご自宅を危険に晒している可能性があります。
そもそも空き巣って何ですか?という基本的な疑問から、多くの方が信じている「お金がない家は安全」という俗説の嘘まで、この記事では丁寧に解説していきます。
空き巣の被害は、「お金がありそうな家」よりも、実は別の共通点を持つ家で多発しているのが実情です。
例えば、「空き巣 汚い部屋」というキーワードで検索されることがあるように、家の管理状態は防犯意識のサインとして犯人に見られています。
犯人の動機、つまり結局、空き巣は何を狙うのかを正しく理解することが、有効な対策の第一歩となります。
この記事では、これが結論!と言える、空き巣に狙われやすい家の特徴を具体的にお伝えします。
空き巣が嫌がる家は一軒家でも作れる対策や、一軒家で特に狙われやすい家のチェックリストも紹介します。
また、見逃し厳禁である空き巣が入る前兆のサインは、マンションでも確認できるものが少なくありません。
強盗に狙われやすい家の特徴との違いも比較し、あらゆる角度からあなたの家の安全を考えます。
この記事でわかること
記事のポイント
- 空き巣が本当に狙う家の意外な特徴
- 「お金がないから安全」という危険な誤解
- 明日からご自宅で実践できる具体的な防犯対策
- 空き巣の侵入サインや不審な前兆の見抜き方
空き巣が貧乏そうな家を注視する本当の理由

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この章では、空き巣が狙うのは「お金持ちの家」という思い込みがなぜ危険なのかを解説します。
犯人の視点から、本当にターゲットにされやすい家の意外な特徴や、その動機、心理を深く知りたい方はぜひ参考にしてください。
ポイント
- まずは基本から、空き巣って何ですか?
- 「お金がない家は安全」という俗説の嘘
- 「お金がありそうな家」より危険な家の共通点
- 「空き巣 汚い部屋」は管理不在のサイン
- 犯人の動機。結局、空き巣は何を狙うのか
- これが結論!空き巣に狙われやすい家の特徴
まずは基本から、空き巣って何ですか?

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防犯対策を考える上で、まずはどのような危険が存在するのか、その対象を正しく知る必要があります。
「泥棒」や「空き巣」という言葉は日常的に耳にしますが、その正確な意味や手口の違いまで意識する機会は少ないかもしれません。
一般的に「空き巣」とは、家人などが不在の住宅、つまり鳥のヒナがいない「空の巣」のような状態の家に侵入し、金品を盗む犯罪行為、またはその犯人のことを指す言葉です。
しかし、住宅への侵入窃盗は、家主が留守の時に限られるわけではありません。
警察庁の統計によると、住宅を対象とした侵入窃盗の認知件数は、2022年(令和4年)時点で15,691件にものぼります。
これは、1日あたり約43件、およそ33分に1件のペースで、日本のどこかの住宅が被害に遭っている計算になります。 出典:警察庁「住まいる防犯110番」
そして、住宅への侵入窃盗は、犯人が侵入するタイミングによって、主に3つの種類に分類されています。
警視庁はこれを「空き巣」「忍び込み」「居空き」として定義しており、それぞれの違いを理解することが、より効果的な防犯計画の第一歩となります。
侵入窃盗の主な種類
多くの方が「侵入窃盗=留守中に忍び込むもの」と考えがちですが、実際には家人が在宅中に実行されるケースも少なくありません。
在宅中だから安全、という油断が、かえって危険を招くこともあります。
例えば「忍び込み」は、主に家族が寝静まった深夜を狙って侵入する手口です。
夏の夜、窓を開けて寝ている隙や、施錠の甘い勝手口から静かに侵入し、犯行に及びます。
また、「居空き」は、家人が起きている昼間の時間帯に、その油断を突いて侵入する手口です。
庭の手入れに夢中になっている間や、2階で洗濯物を干している間に1階から、あるいは短時間のゴミ出しで鍵をかけていない玄関から、といった日常のわずかな隙が狙われます。
これらの違いを理解しておくことは、ご自身の生活スタイルに合わせた防犯意識を持つ上で非常に大切です。
種類 | 侵入タイミング | 住民の状況 |
---|---|---|
空き巣 | 昼夜を問わず | 外出などで不在時 |
忍び込み | 主に夜間 | 就寝中など、住民が気づいていない在宅時 |
居空き | 主に昼間 | 食事や昼寝など、住民が油断している在宅時 |
出典:警視庁ウェブサイト
このように、住宅を狙った窃盗犯は、住民の留守中・在宅中を問わず、常に侵入の機会をうかがっています。
ただ、前述の警察庁の統計によれば、住宅対象侵入窃盗の手口として最も多いのが、全体の約3割を占める「空き巣」です。
したがって、まずは最も被害件数の多い空き巣への対策を徹底することが、結果的に家全体の防犯レベルを底上げし、忍び込みや居空きといった他の侵入窃盗のリスクをも減らすための、最も合理的で基本的なアプローチとなるのです。
「お金がない家は安全」という俗説の嘘

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「うちには盗まれるような高価なものはないから、空き巣の心配はない」と考えるのは、非常に危険な誤解と言わざるを得ません。
しかし、その考えこそが、空き巣犯が最も好む「心の隙」なのかもしれません。
多くの人が抱きがちなこの俗説が、かえって防犯意識の低下を招き、家を無防備な状態にしてしまっている可能性が考えられます。
なぜなら、現代の空き巣のプロは、必ずしも「お金持ちの家」だけを狙うわけではなく、より「侵入しやすい家」を合理的に選んでターゲットにするからです。
彼らにとっても犯行はリスクであり、一種の「ビジネス」です。いかにリスクを冒さず、短時間で確実に成果を上げられるかという、いわばコストパフォーマンスを重視しています。
大手警備会社の調査でも、侵入に5分以上かかると感じた場合、約7割の犯人が侵入を諦めるというデータが示されているのは、この心理の表れです。
出典:SECOM「防犯対策」
また、犯人が狙う「成果」は、必ずしも現金や宝石類だけではありません。
あなたの「大したものではない」という価値基準と、犯人の「換金できる」という価値基準は全く異なります。
現金以外で狙われる意外なもの
電子機器類
パソコンやタブレット、最新のゲーム機などは、中古市場で容易に換金できます。
趣味の道具
ブランド品のゴルフ用品、高級な釣り竿やリール、楽器、カメラ、愛好家向けのフィギュアや模型なども、専門の買取業者に売却できるため、格好のターゲットになります。
個人情報
これが最も厄介な盗難品かもしれません。
クレジットカードやキャッシュカードはもちろん、運転免許証や保険証、パスポートといった身分証明書は、それ自体が非常に高い価値を持ちます。
不正に消費者金融から借金をされたり、携帯電話を契約されたり、他の犯罪に悪用される「なりすまし」の被害に遭う恐れがあります。
さらに、家族構成や資産状況が記載された書類は、次の振り込め詐欺などのターゲットリストとして、犯罪組織に売買される危険性すらあります。
このように考えると、財産の有無で「うちは安全」と判断することに意味はほとんどないことが分かります。
むしろ、「防犯対策が甘い家」「管理がされていない家」こそが、犯人にとって時間的・心理的コストが低い「魅力的なターゲット」になるという事実を認識することが、現代の防犯において何よりも大切なのです。
「お金がありそうな家」より危険な家の共通点

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多くの人は、豪華な邸宅や高級車が停まっている家が狙われやすいと考えがちです。
たしかに、そこに多くの資産があることは予想できますが、現代の空き巣の視点では、必ずしも魅力的なターゲットとは限りません。
なぜなら、そうした家は最新のホームセキュリティを導入していたり、警備会社のステッカーが貼られていたりする可能性が高く、犯人にとっては「ハイリスク」な現場だからです。
前述の通り、彼らが重視するのは、いかにリスクを冒さず安全に犯行を終えられるかという「仕事のしやすさ」です。
その観点から見ると、家の経済的な豊かさとは無関係に、以下の様な共通点を持つ家が、より危険であると考えられます。
死角が多く、人目につきにくい
犯人が犯行中およびその下見段階で最も嫌うのは「人に見られること」です。
そのため、公道や隣家からの視線が届きにくい、死角の多い家は格好のターゲットになり得ます。
例えば、高い塀や生い茂った庭木に囲まれた家は、プライバシーが守られているように感じられるかもしれません。
一方で、この閉鎖性が裏目に出ることがあります。
一度敷地内に侵入してしまえば、外からの視線が完全に遮断されるため、犯人は誰にも見られる心配なく、安心して窓を破るなどの作業に集中できてしまうのです。
これは、犯人にとって安全な「聖域(サンクチュアリ)」を提供しているのと同じことです。
また、旗竿地のように道路から奥まった立地の家や、公園・空き地に隣接する家なども、人通りが少なく、犯行が発覚しにくいため狙われやすい傾向にあります。
侵入の足場になるものがある
2階以上の窓は安全だと思いがちですが、その油断が命取りになります。
家の周りに侵入の足場になるものが無造作に置かれていると、犯人にとっては好都合な「はしご」に変わってしまいます。
エアコンの室外機や灯油タンク、大型の物置、カーポートの屋根などは典型例です。
あるいは、丈夫な雨どいや隣家の塀、電柱なども利用されることがあります。
これらを使えば、普段は施錠を忘れがちな2階のベランダやトイレ、浴室の小窓にも容易に到達できてしまいます。
対策としては、窓の真下に室外機を設置しない、物置は壁から少し離して置くなど、足場となり得るものを可能な限り減らす工夫が求められます。
留守を知らせるサインが多い
犯人は、ターゲットの家が確実に留守であることを確認してから侵入します。そのため、生活パターンが外部から簡単に読み取れる家は、非常に危険です。
ポイント
- 郵便受けに新聞やチラシが溜まっている
- 夜になっても洗濯物が干したままになっている
- 夜間に全く電気がつかない、または毎日同じ部屋の同じ時間しか点灯しない
- インターホンを鳴らしても応答がない
これらのサインは、犯人に「この家は今、留守にしています」と教えているようなものです。
長期で家を空ける際は、新聞の配達を一時的に止めたり、タイマー付きの照明器具で在宅を装ったりするなどの工夫が有効です。
近所付き合いが希薄に見える
地域のコミュニケーションが活発なエリアでは、見慣れない人物がうろついているだけで「こんにちは」と声をかけられたり、住民同士で情報交換が行われたりします。
顔を見られ、記憶されることを嫌う犯人にとって、このような「地域の目」は犯行を断念させるほどの大きなプレッシャーとなります。
逆に、住民同士の挨拶がなく、隣近所がお互いに無関心な地域は、犯人が長時間下見をしたり、犯行の準備をしたりしていても怪しまれにくく、非常に活動しやすい環境と言えます。
地域の清掃活動への参加者が少ない、回覧板がいつも同じ家の前で滞っている、といった状況も、コミュニティが希薄であるサインと見なされる可能性があります。
これらの特徴は、家の経済的な豊かさとは直接関係ありません。
むしろ、建物の物理的な構造や周辺環境、そして地域のコミュニティの状態が、狙われやすさを左右する決定的な要因となるのです。
結局のところ、犯人は「お金」そのものよりも、侵入の成功を示唆する「情報」を外部から読み取っていると言えるでしょう。
「空き巣 汚い部屋」は管理不在のサイン

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「空き巣」と「汚い部屋」または「管理されていない家」には、一見すると無関係のようですが、防犯の観点からは深い関係があると考えられています。
これは、家の外観や敷地内の状態が、その家の住民の防犯意識を測るバロメーターとして、侵入を企てる犯人に見られているからです。
部屋の中の乱れは、やがて家の外の管理の甘さにも表れ、それが空き巣に狙われる致命的な隙を生み出すことがあります。
庭の手入れが行き届かず雑草が伸び放題であったり、壊れた物が放置されていたりする家は、犯人に「管理が行き届いていない」という強烈な印象を与えます。
犯人はこれを「この家の住民は、家の細部にまで注意を払っていない」と解釈します。
そして、「多少物音を立てたり、侵入の痕跡を残したりしても、すぐには気づかれないだろう」「そもそも鍵のかけ忘れなども多いかもしれない」といった、犯行を有利に進めるための推測を立てやすくなるのです。
管理不在を示す具体的なサイン
どのような点が「管理不在」のサインとして見られてしまうのでしょうか。犯人が下見の際にチェックする可能性のある、具体的なポイントをいくつか紹介します。
郵便受けの状態
数日分の新聞やチラシが抜き取られずに溢れかえっている郵便受けは、最も分かりやすい長期不在のサインです。
それだけでなく、雨に濡れた広告が放置されている様子は、日々の生活に対する無頓着さを示唆し、犯人に「狙いやすい家」という印象を植え付けます。
庭や敷地の状態
雑草が生い茂っているのはもちろん、枯れた植木鉢がそのままになっていたり、使われなくなった子供の遊具が錆びついていたりする状態も危険です。
これらの放置物は、単にだらしない印象を与えるだけでなく、犯行時に身を隠すための格好の障害物になったり、2階へよじ登るための足場として利用されたりする二次的なリスクもはらんでいます。
家の外壁や窓の状態
窓ガラスが泥や埃でひどく汚れていたり、壁にクモの巣が張っていたり、外壁のひび割れが放置されていたりするのも要注意です。
これは「この窓は普段、開け閉めされていないな」という推測につながり、人目につかない場所にある窓であれば、格好の侵入経路として狙われる可能性があります。
ゴミの放置や自転車の管理
指定された収集日以外にゴミが出しっぱなしになっていたり、敷地内にゴミが散乱していたりする家は、地域のルールを守らない、コミュニティから孤立している家と見なされることがあります。
また、自転車が倒れたまま放置されているのも、管理の甘さを示すサインです。
これらのサインは、犯罪学における「割れ窓理論」にも通じます。
この理論は、建物の窓が一つ割れているのを放置すると、誰もその建物に関心を払っていないというサインとなり、やがて他の窓も割られ、最終的には地域全体の治安が悪化するという考え方です。
ご自宅の防犯においては、庭の雑草一本、放置されたゴミ袋一つが、この「割れた窓ガラス一枚」と同じ意味を持ち得るのです。
要するに、家やその周囲をきれいに保ち、きちんと管理されている様子を外に示すことは、単なる美観の問題ではありません。
「この家は常に住民の注意が行き届いている。侵入は難しく、リスクが高い」と犯人に無言の警告を発する、極めて有効な防犯対策なのです。
まずはご自宅の周りを一度、客観的な第三者の視点で歩いてみて、隙がないか確認することをお勧めします。
犯人の動機。結局、空き巣は何を狙うのか

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空き巣が家に侵入する動機は、言うまでもなく金目のものを盗むことに尽きます。
しかし、その「金目のもの」の範囲は一般的に想像されるよりもはるかに広く、犯人の思考を理解することが防犯対策の鍵となります。
犯人が侵入後に家の中を物色する時間は、わずか数分から長くても10分程度と言われています。
その限られた時間の中で、いかに効率よく、かつ持ち運びやすく、そして換金しやすいものを見つけ出すかを最優先に考えて行動しているのです。
また、「換金性」についても、リサイクルショップやネットオークション、あるいは非合法なルートを通じて、あらゆるものが現金化できる時代です。
このため、私たちが「こんなものは売れないだろう」と考えるような物でも、犯人にとっては価値のある「商品」に見えている可能性があります。
警察庁のデータや警備会社からの情報によると、実際に盗難被害に遭いやすい品物は、以下のものが挙げられます。
主に狙われる盗難品とその危険性
現金
言うまでもなく最も狙われやすい品物です。足がつきにくく、すぐに使えるため、犯人にとっては究極のターゲットです。
タンス預金やいわゆる「へそくり」として、クローゼットの奥や仏壇、机の引き出しなどに現金を保管している場合、犯人はそうした「隠し場所のセオリー」を熟知しているため、短時間で発見されるリスクが極めて高いと考えられます。
貴金属・宝飾品・高級腕時計
指輪、ネックレス、イヤリング、そして高級腕時計などは、サイズが小さく高価であるため、常に狙われる対象です。
これらは金銭的な価値だけでなく、家族からの形見や記念の品など、持ち主にとってお金には代えがたい思い出が詰まっていることも少なくありません。
失った際の精神的なダメージは計り知れないものになります。
キャッシュカード・クレジットカード
カードそのものだけでなく、暗証番号を記したメモを一緒に保管していると、被害は甚大なものになります。
誕生日や電話番号など、推測されやすい番号を安易に設定したり、メモとして残したりするのは絶対に避けるべきです。
パソコン・タブレットなどの電子機器
本体の転売価値もさることながら、本当に危険なのは内部に保存された個人情報です。
ネットバンキングのIDやパスワード、各種ウェブサイトのログイン情報、友人・知人の連絡先などが流出すれば、金銭的な被害だけでなく、SNSアカウントの乗っ取りや、なりすましによる二次被害、三次被害に発展する恐れがあります。
ブランド品(バッグ・衣類・財布など)
有名ブランドの製品は中古市場での需要が高く、換金が容易なため、クローゼットや押し入れも油断できない場所です。
商品券・ギフトカード・切手など
これらは現金同様にすぐに利用でき、足もつきにくいため、格好のターゲットとなります。
預金通帳と実印
これらをセットで同じ場所に保管するのは最も危険な行為の一つです。
万が一盗まれた場合、本人になりすまして預金が不正に引き出される可能性があります。
これらのことから、犯人は必ずしも大金だけを狙っているわけではないことが分かります。
たとえ家に多額の現金がなくても、換金できそうなものや、個人情報に関連するものがあれば、侵入の動機としては十分なのです。
したがって、「うちは盗られるものがない」と考えるのではなく、「自分や家族にとって盗られては困るものは何か」を具体的にリストアップし、その保管方法を真剣に考えることが、現実的な防犯対策と言えます。
例えば、通帳と印鑑は必ず別の場所に保管する、本当に大切なものは耐火金庫に入れる、あるいは銀行の貸金庫を利用するなど、リスクを分散させる工夫が大切です。
これが結論!空き巣に狙われやすい家の特徴

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これまで見てきた情報を総合すると、空き巣に狙われやすい家には、経済的な状況とは関係なく、いくつかの明確な特徴が存在します。
それは「侵入のしやすさ」と「発覚のリスクの低さ」に集約されると言えます。
犯人から見て「魅力的な家」のチェックポイント
留守であることが分かりやすい
郵便物が溜まっている、夜になっても洗濯物が干したまま、いつも同じ時間にしか電気が点かないなど、生活パターンが読まれやすい家は危険です。
侵入に時間がかからない
鍵のかかっていない「無締り」の窓やドアがある家が最も危険です。
警察庁の統計では、侵入窃盗の侵入手段として無締りが半数近くを占める年もあります。
また、旧式の鍵や、補助錠のない窓も狙われやすいです。
周囲からの見通しが悪い
高い塀や植栽で家が覆われている、入り組んだ路地の奥にある、夜間に照明がなく暗い、といった家は、犯人が身を隠しながら作業できるため好まれます。
地域のつながりが薄い
近隣住民との交流がなく、お互いに無関心な地域は、不審者がいても怪しまれにくく、犯人にとって活動しやすい環境です。
要するに、空き巣は「お金持ちの家」を探しているのではなく、「防犯意識が低く、仕事がしやすい家」を探しています。
ご自身の家がこれらの特徴に当てはまっていないか、一度客観的に見直してみることが、防犯の第一歩となります。
空き巣が貧乏そうな家を回避する防犯テクニック

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この章では、空き巣が嫌がる家にするための具体的な防犯テクニックを解説します。
今日から実践できる対策はもちろん、危険な前兆の見分け方や、一軒家・マンションそれぞれの注意点まで詳しく紹介するので参考にしてください。
ポイント
- 空き巣が嫌がる家は一軒家でも作れる
- 一軒家で特に狙われやすい家のチェックリスト
- 見逃し厳禁!空き巣が入る前兆のサイン
- 空き巣の前兆はマンションでも確認できる
- 強盗に狙われやすい家の特徴との違いは?
- 総括:空き巣と貧乏そうな家の関係と最終対策
空き巣が嫌がる家は一軒家でも作れる

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空き巣に侵入を諦めさせる「嫌がる家」は、高価なホームセキュリティシステムを導入しなくても、日々の心がけや少しの工夫で実現することが可能です。
犯人はプロであり、常にリスクとリターンを計算しています。
彼らの計画を狂わせ、侵入を「割に合わない」と感じさせることが、防犯の極意と言えます。
そのポイントは「時間」「光」「音」「地域の目」の4つに集約されます。
ここでは、物理的な対策である前の3つを中心に、一軒家で今日からでも実践できる具体的な方法を掘り下げていきましょう。
侵入に時間をかけさせる
前述の通り、犯人は人目につくリスクが高まるため、侵入に時間がかかることを極端に嫌います。
ピッキングのプロであっても、鍵が二つあるだけで作業時間は単純計算で倍以上かかり、心理的なプレッシャーはそれ以上に増大します。
この「時間稼ぎ」が、防犯の最も基本的な考え方です。
ワンドア・ツーロックの徹底
全てのドアや窓に鍵をかけるのは当然として、「1つのドアや窓に2つ以上の鍵」を設置する「ワンドア・ツーロック」を基本としましょう。
玄関だけでなく、狙われやすい勝手口やリビングの掃き出し窓にも、後付けできる補助錠を取り付けることが極めて有効です。
窓ガラスの強化
ガラスを割って侵入する「ガラス破り」対策として、窓ガラスに市販の防犯フィルムを貼る方法があります。
これにより、ガラスを叩き割るのに時間がかかり、大きな音も出るため、犯行を断念させる効果が期待できます。
さらに防犯性能を高めたい場合は、「CPマーク」の付いた防犯ガラスや防犯フィルムを選ぶのがお勧めです。
CPマークは、警察庁や関連団体による厳しい侵入抵抗試験に合格した製品の証であり、信頼性の高い目安となります。
面格子や鍵付きクレセント錠
浴室やトイレなど、換気のために開けておくことが多い小窓には、面格子を取り付けると物理的な障壁になります。
また、窓の三日月型の鍵(クレセント錠)自体を、鍵でしか開閉できないタイプに交換するのも有効な手段です。
光で照らし死角をなくす
犯人は暗闇に紛れて行動することを好みます。
光は、その隠れ場所を奪い、犯行意欲を削ぐための強力な武器となります。
センサーライトの戦略的な配置
人や車の動きを感知して自動で点灯するセンサーライトは、犯人を驚かせ、威嚇する効果があります。
玄関や勝手口はもちろんですが、物置の周りや隣家との間の狭い通路、駐車場の奥など、普段見落としがちな死角にこそ設置するのが効果的です。
昼白色の明るい光は、不審者の顔をはっきりと照らし出します。
タイマー付き照明の活用
長期間家を留守にする際は、室内の照明を自動で点灯・消灯させるタイマー付きのコンセントを活用すると良いでしょう。
ランダムな時間にリビングの明かりが灯るように設定すれば、在宅を装うことができ、犯人に「この家は留守ではないかもしれない」と警戒させることができます。
音で威嚇し周囲に知らせる
予期せぬ大きな音は、犯人の冷静さを失わせ、その場から逃走させるきっかけになります。
防犯アラームの設置
窓ガラスへの衝撃や、ドアや窓の開閉を感知して大音量のブザーを鳴らす防犯アラームは、犯人を直接威嚇すると同時に、異常を近隣に知らせる役割も果たします。
防犯砂利を敷く
敷地内の通路や窓の下など、人が歩く場所に防犯砂利を敷くことも古典的ですが有効な対策です。
ガラスをリサイクルして作られた砂利などは、上を歩くと「ジャリジャリ」と75デシベル以上(セミの鳴き声に相当)の大きな音が出るため、犯人は隠密な侵入を諦めざるを得ません。
敷く際は、音が鳴りやすいよう3~5cm程度の厚みを持たせると効果的です。
見た目で防犯意識をアピールする
上記の対策に加えて、「この家は防犯意識が高い」と視覚的に訴えることも大切です。
防犯カメラ(ダミーであっても、精巧なものであれば一定の威嚇効果が期待できます)を設置したり、玄関先に「警察官立寄所」のプレートを掲示したりするだけでも、犯人に「この家は面倒そうだ」と感じさせる心理的な効果があります。
これらの対策は、ホームセンターなどで手軽に入手できるグッズで実践できるものも多くあります。
まずは、ご自宅のどこにリスクがあるかを把握し、例えば「一番大きな窓に補助錠を一つ追加する」「玄関にセンサーライトを一つ設置する」といった小さな一歩から始めてみてください。
その一つ一つの積み重ねが、犯人が決して越えられない強固な壁となるのです。
一軒家で特に狙われやすい家のチェックリスト

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マンションに比べて侵入経路が多くなりがちな一軒家は、構造上、特有の弱点を抱えています。
四方を公道や隣地に囲まれており、マンションのような共有エントランスによる第一の関門が存在しないため、犯人は直接、個々の住宅の防御力を見定めることができます。
このチェックリストは、単に「良い/悪い」を判断するものではなく、ご自宅の防犯における「改善点」を発見するためのツールです。
犯人の視点に立って、客観的にご自宅を評価してみてください。
家の周りに足場になるものがあるか
犯人は驚くほど身軽で、わずかな突起でも利用して壁をよじ登ります。
特に、2階の窓は安全だという思い込みから施錠が甘くなりがちですが、足場があれば格好の侵入経路となります。
チェックポイント
エアコンの室外機、灯油タンク、大型の物置、カーポートの屋根、丈夫な雨どい、隣家の塀などが、窓の近くに設置されていませんか。
高さ2メートル程度の窓であれば、特別な訓練を受けていなくても容易に到達できると考えるべきです。
可能な限り、これらの足場となり得るものは建物の壁から1メートル以上離して設置することが望ましいです。
庭の手入れは行き届いているか
広い庭は、管理が行き届いていないと、それは犯人にとって格好の「作業スペース」や「隠れ場所」と化します。
チェックポイント
雑草が伸び放題になっていたり、庭木が鬱蒼と茂っていたりしませんか。
特に、窓にかかるような枝は、目隠しになるだけでなく、手でたぐり寄せて侵入の助けになることさえあります。
定期的な剪定は、見た目を美しくするだけでなく、家の死角をなくす重要な防犯対策です。
窓の種類と鍵の状態はどうか
侵入窃盗の最も多い手口は「無締り」ですが、それに次ぐのが「ガラス破り」です。窓そのものの脆弱性にも目を向ける必要があります。
チェックポイント
リビングなどにある大きな掃き出し窓は、侵入後の逃走経路としても利用しやすいため、特に念入りな対策が求められます。
また、浴室やトイレによくあるルーバー窓(ジャロジー窓)は、外からガラスの羽根を数枚取り外すだけで、音も立てずに簡単に侵入できてしまいます。
これらの窓には、補助錠の設置はもちろん、面格子を取り付けるなどの抜本的な対策が推奨されます。
勝手口や裏口の防犯対策は万全か
玄関の鍵は最新のものにしていても、勝手口の対策は見落とされがちです。
犯人はその弱点を熟知しています。
チェックポイント
勝手口が家の裏手など人目につきにくい場所にありませんか。
「普段あまり使わないから」と、鍵が旧式であったり、施錠を忘れたりしていませんか。
玄関ドアと同様に、ピッキングに強いディンプルキーに交換し、ツーロックにすることが理想的です。
ご近所とのコミュニケーションはあるか
物理的な対策と同等、あるいはそれ以上に強力なのが「地域の目」による防犯です。
チェックポイント
日頃からご近所と挨拶を交わしていますか。
回覧板を手渡す際に一言二言会話をするなど、小さな交流の積み重ねが、いざという時に「あれ、あのお宅、見慣れない人がいるな」と気づくきっかけになります。
旅行などで家を空ける際に、新聞の取り込みなどを気軽に頼める関係性があるかどうかも、地域の防犯力を示す大切な指標です。
もし、これらの項目に複数当てはまる場合は、空き巣にとって「仕事がしやすい家」と見なされている可能性があります。
完璧な家はありませんが、弱点を一つずつ着実に潰していくことで、犯人が「この家は面倒だ」と諦めるレベルにまで安全性を高めることは十分に可能です。
すぐに改善できる点から対策を講じていきましょう。
見逃し厳禁!空き巣が入る前兆のサイン

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空き巣犯の多くは、衝動的に犯行に及ぶわけではありません。
その多くは、事前にターゲットとなる家を念入りに「下見」し、計画を立てる用意周到な犯罪者です。
この下見の段階は、彼らにとってリスクを最小限に抑え、犯行の成功確率を最大限に高めるための最も重要な「仕事」と言えます。
その際、彼らはターゲットの家に特有のサインを残したり、不審な行動を取ったりすることがあります。
これらの前兆、つまり犯人が発する危険信号にいち早く気づくことができれば、警察への相談や防犯対策の強化といった先手を打ち、被害を未然に防げる可能性が大きく高まります。
注意すべきマーキングの例
犯人は、その家の家族構成や資産状況、住民が留守になる時間帯などを効率よく仲間と共有するために、表札やインターホン、郵便受け、ガスメーターなどに、仲間内でしか分からないような小さな印(マーキング)を付けることがあります。
これらは非常に巧妙で、住民に気づかれにくいように配慮されています。
文字や記号
例えば、「M(男)」「W(女)」「S(一人暮らし)」「F(家族)」「学(学生)」「R(留守)」といったアルファベットや、「〇(侵入可能)」「✕(侵入困難)」「△(要再調査)」といった記号が使われることがあります。
数字
「9-18」であれば「午前9時から午後6時まで留守」というように、不在の時間帯を示している可能性があります。
シール
異なる色や形のシールを使い分け、「この家は高齢者のみ」「この家は犬を飼っている」などの情報を伝達するケースも報告されています。
これらの印は、油性ペンで小さく書かれていたり、カッターナイフで僅かな傷が付けられていたりと、非常に見つけにくいのが特徴です。
郵便受けの裏側やガスメーターの側面など、普段目にしない場所を定期的にチェックする習慣が大切です。
その他の不審な前兆
マーキング以外にも、下見の段階では様々な不審な行動が見られます。
一見すると何気ない出来事でも、複数が重なる場合は注意が必要です。
見慣れない車や人物
特定の場所に、見慣れない車が不自然に長時間停車している、あるいは同じ人物が時間や曜日を変えて家の周りをうろついている。
彼らは、スマートフォンの操作や地図を見ているふりをしながら、住人の行動パターンや家の構造、防犯カメラの有無などを観察している可能性があります。
不審な電話(アポ電)
ガスや電気の点検、リフォーム業者、アンケート調査などを装って電話をかけ、家族構成や在宅時間、資産状況などを巧みに聞き出そうとします。
これが特殊詐గや強盗の予兆となる「アポ電」です。安易に個人情報を答えないことが重要です。
在宅確認を目的とした訪問やインターホン
宅配業者を装ってインターホンを鳴らし、応答がなければ留守だと判断する。
あるいは、インターホンを鳴らしてすぐに立ち去る「押しボタン」と呼ばれる手口で、在宅状況を確認しているケースもあります。
環境の小さな変化
玄関マットが少しずらされている、植木鉢の上に小石が置かれているなど、ごく僅かな変化は、住民が家の周りの異変に気づくかどうかを試す「テスト」である可能性があります。
これらのサインに気づいた場合は、慌てず冷静に対処することが大切です。
マーキングを見つけた際は、すぐに消したり取り除いたりする前に、必ずスマートフォンなどで日付が分かるように写真を撮っておきましょう。
これは警察に相談する際の重要な証拠となります。
その上で、警察の相談専用電話「#9110」や最寄りの交番に連絡し、パトロールの強化などを依頼するのが賢明です。
また、ご近所にも情報を共有し、地域全体で警戒を強めることが、犯行を思いとどまらせる何よりの圧力となります。
空き巣の前兆はマンションでも確認できる

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オートロックや監視カメラ、管理人といった設備から、一軒家に比べてセキュリティが高いと思われがちなマンションですが、その安心感が油断につながることもあり、決して禁物です。
マンションには、その集合住宅という特性ゆえの死角や弱点が存在し、空き巣犯はそれらを巧みに突いてきます。
前述したようなマーキングや不審者の出没といった前兆は、マンションでも同様に確認されることがあります。
特に注意すべきは、多くの人が信頼を寄せているオートロックの存在です。
住民の後ろについて侵入する「共連れ」や、宅配業者などを装って、一度内部に侵入されてしまえば、オートロックは逆に共用部を「外部から隔離された、人目につきにくい安全な犯行現場」に変えてしまうリスクもはらんでいるのです。
マンションで特に注意すべき前兆とポイント
集合郵便受けへのマーキングや異変
各戸の玄関前だけでなく、エントランスにある集合郵便受けは、犯人が最初に情報を得るための重要な場所です。
ここで表札から名前を確認したり、前述のようなマーキングを施したりします。
また、全てのポストにチラシを投入し、数日後、回収されずに残っているポストの部屋を「留守宅」と判断する手口もあります。
郵便受けが常にきれいにされているか、不自然なチラシの残り方をしていないか、日頃から関心を持つことが大切です。
共用廊下や階段での不審な行動
住民以外の人物が、携帯電話で話すふりをしながら長時間廊下に滞在していたり、目的もなくエレベーターや階段を上下したりしている場合は、下見の可能性があります。居住者同士で「こんにちは」と挨拶を交わす習慣があれば、見慣れない人物は自然と目立ち、相手に「見られている」という意識を与えるため、非常に有効な犯罪抑止力となります。
各階層の構造的な脆弱性
マンションの防犯性は、階数によって一様ではありません。
1階や2階などの低層階は、専用庭の塀や植栽、あるいは駐車場の屋根などを足場にしてベランダから侵入されやすいという物理的なリスクがあります。
逆に、最上階やその付近の部屋は安全だと思われがちですが、屋上への出入りが自由なマンションの場合、屋上からロープを垂らしてベランダに侵入する、大胆な手口も報告されています。
中層階であっても、非常階段に面した部屋や、足場にしやすい配管が通っている窓は注意が必要です。
ゴミ置き場から漏れる個人情報
ゴミは、その家の生活レベルや家族構成、趣味嗜好を雄弁に物語る情報の宝庫です。
犯人は、捨てられた宅配便の伝票や公共料金の明細、高級品が入っていた空き箱などから、ターゲットの情報を収集することがあります。
個人情報が記載された書類は、手で破るだけでなく、シュレッダーにかける一手間を惜しまないことが、ご自身の情報を守る上で不可欠です。
消防設備点検や業者を装った訪問
制服や名札、クリップボードなどを用意し、消防設備やガス、水道の点検業者を装って建物内に侵入し、下見を行うケースもあります。
正当な理由なく各戸のドアを執拗にノックしたり、在宅状況を探ったりするような行動には警戒が必要です。
少しでも不審に感じたら、その場でドアを開ける前に、まずは管理会社に連絡し、本当にそのような点検の予定があるのかを確認するのが賢明な対処法です。
このように、マンションであっても基本的な注意点は一軒家と変わりません。
マーキングや不審者に気づいたら、「考えすぎかもしれない」と自己判断で終わらせず、速やかに管理会社や警察に連絡・相談することが、あなた自身とマンション全体の安全を守ることにつながります。
強盗に狙われやすい家の特徴との違いは?

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「空き巣」と「強盗」は、どちらも家と財産を狙う許しがたい犯罪ですが、その手口と危険性のレベルは全く異なります。
この違いを正確に理解することが、ご自身とご家族の安全を守る上で極めて重要です。
空き巣が「家人に気づかれずに、密かに金品を盗む」ことを目的とする窃盗犯罪であるのに対し、強盗は「家人と直接対峙し、暴力や脅迫を用いて金品を力ずくで奪う」凶悪犯罪です。
物品の損失だけでなく、心身に直接的な危害が及ぶ可能性があるため、対策もより一層、慎重に行う必要があります。
犯行時間とターゲット選定の違い
この二つの犯罪は、犯人がターゲットを選ぶ際の着眼点が異なります。
空き巣のターゲット
前述の通り、「侵入しやすい家」が主なターゲットです。
犯人は人との接触を避けるため、家人が留守の時間帯を狙って行動します。
強盗のターゲット
家人が在宅していることが犯行の前提となります。
そして、犯人は「反撃されるリスクが低く、確実に金品を奪えそうな相手」を狙います。
このため、腕力で抵抗することが難しいと見なされがちな、高齢者だけの世帯や女性の一人暮らしなどが、悲しいことにターゲットにされやすい傾向が見られます。
また、強盗犯は下見の段階で、外から見て明らかに資産状況が分かりやすい家(高級車、豪華な庭園など)や、洗濯物などから家族構成が把握しやすい家を品定めしていると言われています。
最近では、警察官や銀行員を装って資産状況を探る「アポ電(アポイントメント電話)」をかけ、入念に準備してから犯行に及ぶケースも増えており、より一層の注意が求められます。
項目 | 空き巣 | 強盗 |
---|---|---|
目的 | 窃盗(見つからないこと) | 強奪(暴力・脅迫を用いる) |
時間帯 | 留守中(昼夜問わず) | 在宅中 |
ターゲット | 侵入しやすい家 | 反撃リスクが低い家人・世帯 |
対策の共通点と相違点
施錠の徹底や窓の強化、センサーライトの設置といった、家に侵入させにくくするための基本的な防犯対策は、空き巣と強盗の両方に有効です。
犯人に「この家は防犯意識が高く、侵入が面倒だ」と思わせることができれば、どちらの犯罪のターゲットからも外れやすくなります。
しかし、人と直接対峙することを前提とする強盗に対しては、さらなる「対人」を意識した対策が求められます。
在宅時の施錠習慣
在宅中であっても、玄関ドアや補助錠、そして全ての窓の鍵を必ずかける習慣をつけましょう。
特に、ドアを開ける際は、まずドアガード(チェーン)をかけたまま相手に対応することが、侵入を物理的に防ぐ上で効果的です。
訪問者の確認の徹底
インターホンが鳴っても、安易にドアを開けないことが大切です。
モニターで相手の顔をしっかり確認し、宅配便など心当たりがある場合でも、知らない配達員であれば所属と名前を確認しましょう。
点検業者などを名乗る突然の訪問者には、その場で対応せず、「管理会社に確認します」と一度断り、身元が確認できるまでドアを開けない慎重さが必要です。
非常時の通報手段の確保
万が一の際に外部へ異常を知らせる非常ブザーや、警備会社に直接つながる非常通報システムを設置しておくことは、在宅時の大きな安心につながります。
究極的には、空き巣対策は家という「モノ」を物理的に守る視点が中心ですが、強盗対策はご自身やご家族の「命」と「身体」を守るための、対人コミュニケーションや危機管理の視点が何よりも大切になります。
総括:空き巣と貧igoそうな家の関係と最終対策
記事のポイント まとめです
- 「貧乏そう」という見た目より「防犯意識が低い」家が狙われる
- 「お金がないから安全」という思い込みが最も危険
- 空き巣は「金持ちの家」より「入りやすい家」を選ぶ
- 庭や家の外観の乱れは「管理不在」のサインと見なされる
- 犯人は侵入に5分以上かかる家を諦める傾向が強い
- 全てのドアと窓の施錠徹底が防犯の基本
- 窓ガラスに防犯フィルムを貼るだけでも効果は高い
- センサーライトや防犯砂利は「光」と「音」で犯人を威嚇する
- 家の周りの整理整頓と清掃が防犯につながる
- エアコン室外機など侵入の足場になるものを放置しない
- 見慣れないマーキングや不審者は下見のサインかもしれない
- マンションのオートロックは万能ではないと心得る
- 地域の挨拶や声かけが「地域の目」となり犯罪を抑止する
- 強盗は在宅時を狙うため、在宅中の施錠も習慣化する
- 防犯対策は「自分は大丈夫」と思わないことから始まる
【参考情報一覧】
- 警察庁「住まいる防犯110番」: https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_d_1.html
- 警視庁「侵入窃盗の防犯対策」: https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/higai/akisu/akisu_towa.html
- SECOM「【プロが解説】空き巣に狙われやすい家の特徴」: https://jp.secom.co.jp/homesecurity/column/010.html
- ALSOK「空き巣に狙われやすい家の特徴と、自分でできる対策」: https://www.alsok.co.jp/person/recommend/465/
- 鍵のレスキュー「空き巣に狙われやすい家の特徴と防犯対策」: https://www.kagi110qq.co.jp/security/column2.html
- トヨタホーム「空き巣に狙われやすい家の特徴とは?」: https://www.toyotahome.co.jp/antitheft/nerawareru.html
- ハウスメイト「泥棒・空き巣に狙われやすい家の特徴20選」: https://www.housemate-navi.jp/howto/trouble/akisu-heyadukuri/index.html
- 東京電力エナジーパートナー「くらしのアイデア」: https://kurashi-idea.tepco.co.jp/entry/20250619/june-03
- https://www.google.com/search?q=Bouhan-Tantei.com「空き巣は貧乏そうな家もターゲットに!」: https://bouhan-tantei.com/column/akisu-binbou/
- Yourmystar「空き巣に入られる家の前兆10選!」: https://yourmystar.jp/relivers/bouhan-camera/knowledge/akisu-zencho/
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